<2014年2月> 蕾菜

台所ごよみ<旬のあれこれ>

たしても、雪。水分が多く重い雪は一層始末が悪く、

振り回されて終わった東京の週末。

それでも。

日差しが届けば、春の気配が日一日と濃厚になるこの頃。

2月の二回目は、その姿も名前も春を連れてきてくれそうな

「蕾菜」

 

「つぼみな」という野菜は日本各地にあり、

面白いことに、大抵がアブラナ科の春の野菜。

こちらもアブラナ科の野菜で、福岡県で栽培される新種。

「博多蕾菜」の名でパックされ、店頭に並ぶ。

 

 写真では大きく見えるが全長5~6㎝程度。大型からし菜の〝脇芽″だそう。

市場に出回り始めてまだ6~7年で、1~3月の中ごろまでしか収穫できないので、

全国的に流通するところまでは至っていないかもしれない。

 

調理方法は色々あるが、まずはスライスした生食がお勧め。

塩とオリーブ油、辛子醤油、ドレッシング、マヨネーズなど、好みでひとかけ。

肌理の細かい滑らかな食感で、

ほのかな甘みがひろがり、ピリリと優しい辛味が抜ける。

 

小さく、食べごたえにかけるので、

家族で楽しむなら、ペッパーポークなどを挟んでボリュームアップが必要かも。

 

小さな株をちびりちびりといただくなら、

ゆずの皮、昆布、塩で浅漬けにするのもいい。

加熱すると辛味が和らぎ、甘みが引き立つが、

加熱時間は短めにし、独特の歯ごたえを残す方がいい。

 

愛らしい姿を生かすよう厚めに切り、

ニンニクオイルで、さっと炙るようにソテーし、

塩、コショウ、バルサミコソースをひとかけ。

 

芽吹きの気配を感じ、いまかいまかと待ちわびる二月。

お皿の上に瑞々しいフレッシュさが恋しくなったら、新しい味を試すのも楽しいですよ。

 

 

<2014年2月> サラダ玉ねぎ

46年ぶりの大雪だったそうな、東京の雪。

いわれてみれば。

ふかふか雪に足をぐいと差し込むその感覚は、子どものころ以来。

今朝も寒さはいっそう厳しいけれど、

雪の落ちた枝先には春の兆しが芽吹き始めていました。

 

2月の最初は「サラダ玉ねぎ」

凛々しい緑の葉がついた、真っ白な玉ねぎです。

 普段の料理に使う、おなじみの玉ねぎは「黄玉ねぎ」で、

春の新玉ねぎは、黄玉ねぎを収穫後、即出荷したもので、

水分が多く辛味は少なめ。

生食もできますが、ほどほどの辛味が残ります。

対して、サラダ玉ねぎは「白玉ねぎ」で、

辛味が少なく甘みの強い品種で、生食用として出荷されます。

生産量も少なく、緑の葉が瑞々しい短い期間が旬。

東京では静岡県産が多く並びますが、1月~3月初旬がその季節です。 

ざくざくと切ってサラダでいただくのが真骨頂。

微かな辛味が春らしい味わいです。

水分が多く、柔らかなので、加熱調理向きではありませんが、

極短時間の加熱は、甘みを一層引き立ててくれます。

 

冬の寒さが残る旬のはじめにお勧めなのが

「サラダ玉ねぎのミディアムレアソテー」

 

食感を生かすために、玉ねぎは2㎝以上の厚みに切ります。

フライパンにピザチーズをひとつまみ広げて弱火で熱し、

じりじり溶けたところに玉ねぎを乗せ、チーズがこんがり焼けるまで、さらに10秒ほど。

空いたところに、もうひとつまみチーズを広げ、チーズめがけて返し、さらに10秒。

玉ねぎの辛味を堪能したいなら、片面だけのソテーで十分。

 

生の玉ねぎの美味しさを損なわない、ミディアムレアの焼き加減がポイント。

さくさくとした歯切れ、ふわんとひろがる瑞々しい甘み、

遠くに残る微かな辛味、チーズの香ばしさ。

お皿の上に春が乗っているような、楽しい気分にしてくれる一皿です。

 

少し時間が経って辛味が強くなったものには、卵を加えて。

玉ねぎの真ん中に卵を割りいれて焼き、

チーズを振り掛けて、エイヤッとひっくり返してこんがり。

卵は半熟、玉ねぎの焼き加減は同じくミディアムレア。

とろとろの黄身をからめていただけば、優しい辛味が美味しい隠し味。

 

黄玉ねぎの新玉ねぎでもおいしくできますので、春のひと品としてどうぞ。

 

 

<2014年1月> ざぶとんターツァイ

中国料理でおなじみのターツアイ。

如月菜という和名も持つようですが、漢字で書くと搨菜。

搨はなじみのない漢字だけれど、

日本語読みでは「トウ」「タフ」訓読みは「ウ」ツ、「ス」ル。

中国語では「拓」や「摺」と同意で、

押さえつける、する、と、日本語とほぼ同じ意味、

 

アブラナ科の青菜で、おなじみの青梗菜同様、

青菜にしては暑さにも強く、耐寒性もあり、

一年中栽培されて店頭に並びます。

でも、一番おいしい季節はなんといっても冬。

関東では、冬も深くなるころ、

座布団のように丸く広がったターツァイが店頭に並びます。

傘を閉じたような通年物と種類が違うわけではなく、

タンポポの葉が地面に広がって冬を越すのと同様、

冬を暮らすためのロゼッタスタイルです。

 

寒さにあたった青菜が、甘みがぐっと増すのはご存じの通り。

そして、茎は短めで、葉は肉厚、でも決して硬くはなく、

火を通すと厚手のシルクのようにしなやか。

 

一見すると、広がった直径の大きさにびっくりするかもしれませんが。

一枚の葉は小さめなので、手にしてみれば軽いもの。

根元を切ってバラバラにして葉の形のまま炒めるのがお勧め。

おひたしや漬物、煮物など、使い道はたくさんありますが、

ニンニクと一緒に塩炒め、生姜と一緒にオイスター炒め等、

冬のターツァイはシンプルな油炒めでその真価を発揮します。

 

八百屋さんで見かけたら、一株小脇にかかえて帰り、じゃっと炒めてみませんか?

 

 

 

<2014年1月> 小豆粥

寒さのせいか、あわただしさのせいか、お腹の疲れが取れません。人と会う時間も増え、外食することも多くなり、簡単に言えば、通常の仕事モードの時間になったということです。 胃腸が疲れたときは休ませるに限ります。わかってはいても、仕事時間に走り出すとそうもゆかず。そんなときは、普段パンで仕立てる朝食を、数日お粥に変えます。 最初は小豆粥。小正月にいただく、無病息災を願うお粥ですが、「補」の力、「瀉」の力、ともに優れている理にかなったひと品です。

 小豆をゆでこぼして仕立てる方もいますが、

「瀉」の力を生かそうと思えば、

浸水したコメに直接加えて炊き始めるのがお勧め。

米と共にゆっくり40分炊きあげます。

 

自分の体調を見つめ、粥の水加減は調節します。

一日のスタートとして、朝食にいただくなら五分から七分粥で。

塩はごくごく控えめに。

 

お粥の持つ力もありますが、

熱々のお粥をふうふうとひと匙ずついただく時間。

その時間をゆったりとすごす事でも良い効果を生むようです。

 

 

<2014年1月>柚子

写真は庭に育った柚子です。

柚子は若いころの成長がゆっくりな柑橘で、

私の育った地域では、

「桃栗三年、柿八年、柚子のうすらばか十三年」

なんて言い回しがありました。

16年とか、18年という地域もあるようですが、

もちろん柚子の悪口ではなく、

果実が実るまでに長い時間がかかるという知恵の伝授です。

 

我が家の庭のゆずもご多分に漏れず、

果実が実るまでまさに13年かかりました。

葉っぱの上で育つアゲハチョウを見ていた年月が長すぎて

13年目に黄色く熟した実を目にしたときは、ちょっと信じられませんでした。

 

それ以降、毎年、たくさんの実をつけてくれるので、

ゆず茶やコンフィチュール、コンポートに仕立てるのが1月の一番の楽しみになっています。

今月の台所仕事にゆず茶をご紹介していますので、

参考にしてくださいね。

 

柚子として市場に出回っているのは、大きな「本柚子」

それに比べて二回りほど小さな我が家のゆずは「花柚子」と呼ばれます。

どうやら種類の異なる柑橘らしいのですが、

習慣的にどちらも柚子として扱われています。

自生しやすい花柚子は本柚子に比べて皮も薄く、やわらか。

比べて、本柚子の方が大きい分果汁が豊かで、香りも秀でているといわれています。

やわらかな酸味と豊かな香りは、日本人の食卓に欠かせないものですね。

 

たいていの果物の果肉は体を冷やすといわれていて、

柚子の果汁もどちらかといえば涼性ですが、皮は体を温めてくれる温性の食材です。

そして、その香りは、滞った「気」を巡らせる力に満ちています。

 

心がざわついて眠れない夜も、温かなゆず茶が助けてくれます。

あ、ゆず茶がなくても、大丈夫。

ゆずの輪切りと果汁、はちみつをカップに入れ、

熱湯を注いで5分間ゆっくり蒸らして召し上がれ。

すがすがしく優しい香りに包まれれば、

心もゆっくりと落ち着きどころをみつけてくれるようです。

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