秋みょうがの旬がやってきました。
夏みょうがの水のような爽やかな清々しさに比べ、
秋みょうがは土の滋味を隅々にまで蓄え、力強く濃厚。
彩も姿も、ほわんと愛らしい夏みょうがに比べ、
主張のある濃厚さ。
我が家の庭に育つみょうがも
ふっくら・・・・あ、いや、でっぷりと生育中。
肝っ玉母さんなんて言葉は今となっては死語かもしれませんが
はりはりのそれを見ていると、頼りがいのあるお母ちゃんのようで、不思議な温もりを感じます。
野菜売り場でも大袋にどっさり入って並んでいます。
薬味や天ぷら等、日々の料理だけでは使い切れませんからおなじみ甘酢漬けに仕立てませんか?
秋みょうがは香味が濃い分、ぴりりとした刺激もあります。
その刺激がお好みなら不要な手間ですが、ひと晩重量の1.5%の薄塩をして下漬けします。
翌日以降、にじみ出た水分を捨て、軽く絞り、甘酢に浸します。
<材料メモ>
みょうが400g 下漬けの塩(みょうがの重さの1.5%)6g 甘酢160~180ml
私ごとですが、最近、調理に使う砂糖に味覚が敏感に反応するようになり、
甘酢に加える砂糖が減少傾向にあります。
ここ数年お気に入りなのが、果物の皮をつけ込んだ蜂蜜甘酢を使うこと。
今回使ったのは、夏の終わりに桃の皮を蜂蜜と共に酢に漬けこんだもの。
桃を頂くときに剥いた皮を瓶に入れ、桃と同量の蜂蜜、三倍量の酢に浸すだけです。
翌日には皮から美しい色が溶け出て、それはそれは美しいものです。
香りはすぐに酢へ移りますので、3日もすれば水や湯で割ってドリンクとして楽しめます。
甘いドリンクを飲まない私は、皮の色が褪せるまで1~2か月漬けこみ、調味料として使います。
これからの季節、柿やリンゴの皮でも同様に楽しめますので、一度お試しを。
翌日には美しい彩に発色します。
あくが強く感じる時は、3日ほど漬けこむとまろやかに漬けあがります。
色鮮やかなみょうが漬けは単品でも、他の漬け物と盛り合わせても、心弾む彩です。
空気に触れると早く色が褪せてしまいますので、
保存袋で漬ける場合は、口を開けた都度、空気を抜くように閉じるのが鉄則です。
おまけの一品。
庭の秋みょうがの一番の食べ方はといえば、
半分に切って直火でさっと炙っていただく焼きみょうが。
塩をぱらり、もしくは醤油をつっと。
味噌を添えても美味しいなあ
秋の夜長を楽しむ小さなお供です。