またしても、雪。水分が多く重い雪は一層始末が悪く、
振り回されて終わった東京の週末。
それでも。
日差しが届けば、春の気配が日一日と濃厚になるこの頃。
2月の二回目は、その姿も名前も春を連れてきてくれそうな
「蕾菜」
「つぼみな」という野菜は日本各地にあり、
面白いことに、大抵がアブラナ科の春の野菜。
こちらもアブラナ科の野菜で、福岡県で栽培される新種。
「博多蕾菜」の名でパックされ、店頭に並ぶ。
写真では大きく見えるが全長5~6㎝程度。大型からし菜の〝脇芽″だそう。
市場に出回り始めてまだ6~7年で、1~3月の中ごろまでしか収穫できないので、
全国的に流通するところまでは至っていないかもしれない。
調理方法は色々あるが、まずはスライスした生食がお勧め。
塩とオリーブ油、辛子醤油、ドレッシング、マヨネーズなど、好みでひとかけ。
肌理の細かい滑らかな食感で、
ほのかな甘みがひろがり、ピリリと優しい辛味が抜ける。
小さく、食べごたえにかけるので、
家族で楽しむなら、ペッパーポークなどを挟んでボリュームアップが必要かも。
小さな株をちびりちびりといただくなら、
ゆずの皮、昆布、塩で浅漬けにするのもいい。
加熱すると辛味が和らぎ、甘みが引き立つが、
加熱時間は短めにし、独特の歯ごたえを残す方がいい。
愛らしい姿を生かすよう厚めに切り、
ニンニクオイルで、さっと炙るようにソテーし、
塩、コショウ、バルサミコソースをひとかけ。
芽吹きの気配を感じ、いまかいまかと待ちわびる二月。
お皿の上に瑞々しいフレッシュさが恋しくなったら、新しい味を試すのも楽しいですよ。