すっきりしない空模様の続く梅雨。
じめじめ、うつうつとした気分をシャキッとさせてくれるのが
今まさに旬の真っただ中の「新生姜」
たっぷりの水分を含み、瑞々しく、滑らかな肌理、
しゃりっと心地よい歯ごたえ。
噛み締めるたびにふわっと広がる穏やかな辛味は、
湿度の中で澱みがちな体の中の滞りを、
すいすいっと流していってくれそうです。
スライスして甘酢に浸すだけでできる甘酢生姜は、
手作りされる方も多いのではないでしょうか?
ちなみに私の好みは、甘さ控えめのピクルス。
新生姜500~550gに対し、
酢300ml、水200ml、粗塩小さじ1、キビ砂糖40g
ローリエ、粒こしょう、タイム、赤唐辛子
煮立てて注ぎ、漬け汁全体がほんのり色づけば漬けあがりです。
ピクルスや甘酢漬け以外にも、新生姜はこの季節の料理の素材としても秀逸。
そのために一番大切なのは鮮度の見極め。
透明感のある、ほんのり紅をさした美しい肌がその目安です。
わずかな時間が過ぎるだけで、茶褐色をおび、辛味が強くなります。
とは言っても、それはそれで清々しいものなのですけどね。
いつものキュウリ漬けもこの季節は新生姜が主役。
小口切りのキュウリ2本に合わせるのはたっぷりの新生姜の千切り50g。
醤油大さじ1、酢大さじ1/2を絡めて30分程なじませます。
半日ほど漬けこめば、しょうがの辛味はいっそう穏やかになります。
私が季節の最初に作るのが、新生姜ごはん。
刻んだしょうがとごく少量の塩を加えて普通に炊く、シンプルな一品。
米1合に対して15g程度が目安です。
新生姜の優しい辛味は、加熱により一層円やかになり、のど元をすとんと落ちてゆく清涼感がたまりません。
体内が滞っているなあと感じた時は、温かなうどんにたっぷりの千切りを加えるのがお勧め。
はふはふと湯気をかき分けていただくうちに、汗がつうっと流れ、食後ははっきり、すっきり。
是非一度お試しを!